トップ団委員長のブログ

人間のスキル
2009.09.01
わが子達には何度か伝えている。
社会に出ると様々な場面での判断(ジャジメント)が自然と要求され、その判断の結果で、自分がやりやすい道、やりにくい道が決まっていく傾向があるということ。

では、その大事な「判断」を司る「人間のスキル(能力)」を養うには、どうすればいいかというと2種類のパターンがあると考えている。
それは、「頭のキレ」と「キャリア(経験)」である。

「頭のキレ」は、天性である。ボーイスカウトやPTAを通じてたくさんの子どもを見てきたが、本当に頭がキレるヤツは幼い時からそうである。間違ってはいけないのは「勉強ができる=頭のキレがよい」ではないということ。頭がキレるヤツが自動的に勉強も得意になることはあっても、その逆はないのである。
要は「頭のキレ」は、訓練や修練で身につくものではなく、生まれながらの脳の構造のような気がする。いわゆる天才ってヤツだな。また、「頭のキレ」というのは何かというと、ボクが考えでは、高速で考えることのできる能力でありかつ、高い正解率であると思う。

ならば、頭がキレない凡人は、頭がキレる天才に勝ることはできないのかというとそうではなく、もう一つの「キャリア(経験)」が重要なのである。

:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*:..:*:

人間は、判断をしなければならない際に、様々な先読みをしてベストなラインを選択する。その際に、脳の中では未来を想像する処理が行われ、出たケースを取捨選択している。要はそのケースをどれだけ正確に出せるかだと思う。正確というのは数(パターン)もしかり、内容の正確さもしかりである。

そのケースを出す「想像力&創造力」に、「頭のキレ」は非常に重要である。高速で判断し、その高い正確性から様々な予測を立て、いろんなケースを出して素早くベストな答えを導き出す。みなさんが今まで対面してきた頭がキレるヤツは、そういうヤツだったと思うが、どうだろうか?

こういう天才に勝つには、「キャリア(経験)」で勝負するのである。
頭の中で、予測する上で重要なのは過去の経験や知識である。頭がキレるヤツは、少ない経験や知識の中から組み合わせ導き出してくる。まさに「創造力」と言ってもいいだろう。
当然、逆に頭がキレないヤツはそれができないので「創造」できる限界が低くなる。しかし、たくさんの経験や知識を持ち合わせていると話は別である。時間をかけて組み合わせて導き出せることをしなくても、答えが出るのである。その理論からいくと頭がキレるヤツよりもすばらしい判断力を持ち合わせることも可能なのである。

:*:・'゜☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜☆。.:*:..:*:

ボーイスカウトの隊長をしていて、いつも意識していることは、この「キャリア(経験)」をどうやってたくさん与えることができるかということである。
活動の形態から、材料はたくさんあるし、いろんなパターンを深くも浅く広くもできるのである。常日頃、ボーイスカウトに我が子を入れている保護者には口が酸っぱくなるほど言っている。「自分は勉強より大事な事を教えている」と・・・・
それでも、それを正しく理解してくれている保護者は少なそうである。勉強をおろそかにして良いとは言っていない。それを最優先しすぎることを憂いているのであるが、社会的なステータスやネームバリューにこだわっているのか、ボーイスカウトをする数時間より、同時間の勉強を優先する。気持ちはわからなくもないが、たった数時間を惜しむ!! 指導する側としては「う~ん」って感じなんだなぁ。

ま、ともあれ、こういう観点から我が子を見てみるのもおもしろいと思う。
皆さんのお子さんは、キレますか? キャリアをいっぱい持っていますか?

ちなみに、最強は頭がキレて、たくさんのキャリアを持っているヤツである。(爆)
2009.09.01 00:44 | 固定リンク | 生き方

- CafeNote -