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ターミネーター
2009.08.05
最近、AXNのターミネーター サラ・コナー クロニクルズを見ている。
映画のターミネーター2の続編を海外ドラマとしてTVで放映しているわけだが、その1シーンで印象に残ったことがある。

未来から命令を受けて、現代にタイムスリップしたターミネーターがその役目を果たし終わったとたんに、動かなくなるシーンである。ストーリー内の説明では、命令を実行し終わったので待機状態(次の命令待ち)であるということだ。

仕事柄、「なるほどね」と思っていた。

先日、ボーイスカウトでキャンプに行った。部活動の大会の関係で参加者は十数名と少なく、こぢんまりとして目が届きやすかった。
1泊し、テント等を片付けるシーンをじっと観察しているとあることに気づいた。

前述したように、中学生がほとんど参加しておらず、小学生がほとんどの班構成。要領が悪いとか手順がわからないとかで、テントの片付けもうまくいかないんだろうと思っていた。実際に、全員で片付けに徹しているものの時間が掛かりすぎているが、どうも子ども達がやり方を良くわかっていないといった類のロスでは無いことに気づいた。

班長が指示をし、それに班員はちゃんと従ってやっている・・・・
一見、ちゃんと出来ている風だが前述したターミネーター状態であることが見てた。

班員の子ども達は、個々に容量や手順をわかっている風だが、班長が細かい指示をしていると、それ以外の事は出来ないのだ。班長は一生懸命、「おい、そこのテントの端を持って」「はい、次、その端を個々に持ってきて折りたたんで」と指示をしている。班員はその指示通りにし、それが終わったら立ちすくんでいる。

まさに、命令に従いそれが完了すると待機状態になるターミネーターである。

すぐさま、班長達を呼んで、それを伝え、もっと班員達にまかせてしまうように指示をした。まかせられると自分で考えどんどん行動していくことになる。元々、知識や経験はあるわけだから、自分で考えて行動する機会があると考えて行動するものである。常に指示する班長がいるからこそ、その指示のみを遂行することが絶対と思ってしまうのだろう。

結局は、家庭でも同じように親から細かい指示をされているのではないだろうか。「部屋を片付ける」ということにおいても、ノロノロする子どもにしびれを切らせた母が、細かく「はい、これはあそこにしまって」「はい、それはこう入れたらキレイに入るでしょ?」と事細かに指示されてしまっているのではないだろうか。

このブログでも書いたとは思うが、最近の子どもは自分で物事を考えて行動することができなくなっている。そこには家庭教育があり、自分ではちゃんと育てていると自負している親が気づかないところで、そのような子どもに考えさせる機会を奪っていないだろうか。

今の時代、結果を求められ、それがステータスでありプライドとなっている。
だから、いろいろと口出し、手出しする親が多くなっていて、それに気づいていない現状もあるのだろう。

「子どものため」という名目で、親自身のプライドを満足するための躾けになっていないかを親はもう一度振り返るべきではないだろうかと思う。
2009.08.05 00:34 | 固定リンク | 子育て

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